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警備員の1号・2号・3号・4号の違い|仕事内容・きつさ・資格・給与を比較

警備員の1号・2号・3号・4号の違い|仕事内容・きつさ・資格・給与を比較

「警備員の求人に1号・2号と書いてあるが何が違うのか」「施設警備と交通誘導はどちらがきついのか」「3号や4号は未経験でもなれるのか」。警備員への転職を考えたときに最初につまずくのが、この号の区分です。

結論から言うと、号は警備業法第2条が定める業務の種類で、1号が施設、2号が交通誘導・雑踏、3号が輸送、4号が身辺です。この記事では、e-Gov法令検索の条文と警察庁「令和6年における警備業の概況」をもとに、号ごとの仕事内容・勤務形態・体力負担・検定資格・給与の決まり方を比較表で整理し、未経験が入りやすい号と向き不向きの判断基準をまとめます。

警備員全般の悩みは警備員完全ガイドにまとめています。

警備員の1号・2号・3号・4号の違い|警備業法第2条の区分を整理

結論から言うと、1号から4号は警備業法第2条第1項が定める「警備業務」の4つの類型で、守る対象が「施設」「人や車両の通行」「運搬中の物」「人の身体」で分かれています。警備業者は営む区分ごとに公安委員会の認定を受けており、令和6年末の警備業者10,811業者のうち1号業務を営むのは6,974業者(64.5%)、2号は8,800業者(81.4%)、3号は662業者(6.1%)、4号は708業者(6.5%)です(警察庁「令和6年における警備業の概況」)。

警備業法第2条の4区分を段階で示した図。1号は施設警備で事務所・住宅・商業施設・駐車場の盗難等を防ぐ、2号は交通誘導・雑踏警備で人や車両の通行に伴う負傷等を防ぐ、3号は輸送警備で運搬中の現金・貴金属・美術品の盗難等を防ぐ、4号は身辺警備で人の身体への危害を防ぐ

1号警備業務(施設警備)

警備業法第2条第1項第1号は「事務所、住宅、興行場、駐車場、遊園地等における盗難等の事故の発生を警戒し、防止する業務」と定めています(e-Gov法令検索「警備業法」)。オフィスビル・商業施設・病院・工場・マンション・駐車場・空港などに常駐し、出入管理、巡回、監視カメラのモニター、鍵の管理、防災センターでの設備監視を行います。機械警備(センサーで異常を検知し、基地局から警備員が駆けつける方式)も1号に含まれ、空港の手荷物検査(空港保安警備)も1号の一種です。

2号警備業務(交通誘導・雑踏警備)

第2号は「人若しくは車両の雑踏する場所又はこれらの通行に危険のある場所における負傷等の事故の発生を警戒し、防止する業務」です。道路工事や建築現場での車両と歩行者の誘導(交通誘導警備)、祭り・花火大会・コンサート・スポーツ大会など人が集まる場所での動線管理(雑踏警備)がこれにあたります。警備業者数が最も多い区分で、交通誘導を営む業者は8,274業者、雑踏は5,137業者です(令和6年末・警察庁)。

3号警備業務(輸送警備)

第3号は「運搬中の現金、貴金属、美術品等に係る盗難等の事故の発生を警戒し、防止する業務」です。現金輸送車での金融機関やATMへの現金の運搬、貴金属や美術品の輸送、核燃料物質等の危険物運搬が対象で、貴重品運搬警備を営む業者は656業者(令和6年末・警察庁)と限られます。

4号警備業務(身辺警備)

第4号は「人の身体に対する危害の発生を、その身辺において警戒し、防止する業務」で、いわゆるボディーガードです。要人・経営者・芸能人・ストーカー被害者などの身辺を警護します。4号を営む業者は708業者(令和6年末・警察庁)で、専業は少なく、大手警備会社の一部門か少数の専門業者が担っています。

求人票の呼び方と号の対応

求人票では号の番号ではなく、業界の呼び方で書かれていることが多いので、対応を知っておくと読み違えません。「施設警備」「常駐警備」「巡回警備」「機械警備」「保安警備」「空港保安」は1号、「交通誘導」「交通警備」「雑踏警備」「イベント警備」「駐車場警備(道路に面した誘導)」は2号、「現金輸送」「貴重品運搬」「輸送警備」は3号、「身辺警備」「ボディーガード」「警護」は4号です。1つの会社が複数の号を営んでいることが普通で、令和6年末の業者数を合計すると業者総数を超えるのは、1社が1号と2号の両方を営むケースが多いためです。入社後に「施設のつもりが交通誘導に回された」という食い違いを避けるには、求人票の呼び方を号に置き換えて、配属される号を面接で確かめておくことが有効です。

号ごとの仕事内容・勤務形態・体力負担を比較表で見る

結論から言うと、勤務形態と体力負担は「屋内か屋外か」「常駐か派遣か」でほぼ決まり、1号は屋内常駐で夜勤が多い、2号は屋外で日給制と天候の負荷、3号は車両中心で規則的、4号は不規則で緊張が続く、という違いになります。

比較項目 1号(施設) 2号(交通誘導・雑踏) 3号(輸送) 4号(身辺)
主な現場 ビル・商業施設・病院・工場・空港 道路工事・建築現場・イベント会場 現金輸送車・金融機関・美術館 要人の移動先すべて
屋内・屋外 主に屋内 ほぼ屋外 車内と搬出入先 屋内外を問わない
勤務形態 24時間交代制・夜勤あり・月給制が多い 日勤中心・現場ごとに配置・日給制が多い 日勤中心・シフト制・月給制 案件ごと・不規則
体力負担 立哨と巡回。夜勤による生活リズムの乱れ 立ちっぱなし・夏の暑さと冬の寒さ・排気ガス 重量物の積み下ろし。常時緊張 長時間の随行・突発対応
精神的負担 単調さ・クレーム対応・緊急時の初動 通行者や運転者とのトラブル・事故の責任 強盗リスク・手順の厳守 対象者の安全に直接責任
未経験の入りやすさ 入りやすい 最も入りやすい 社内異動や経験者が中心 経験者・元警察官など
求人の多さ 多い 最も多い 少ない 非常に少ない
警備業務の区分別の警備業者数の比較。2号業務8,800業者、1号業務6,974業者、4号業務708業者、3号業務662業者。出典は警察庁 令和6年における警備業の概況

1号の負担は「夜勤と単調さ」

施設警備は屋内で天候の影響を受けにくい一方、24時間常駐の現場では夜勤や当直が組み込まれ、生活リズムの乱れが最大の負荷になります。立哨・巡回・モニター監視は単調で、緊急時(火災・急病人・不審者)には初動対応を求められます。夜勤・立哨・単調さの3つが施設警備のきつさの中心です。

2号の負担は「屋外環境と対人トラブル」

交通誘導は道路や工事現場に立ち続ける仕事で、夏の暑さ・冬の寒さ・雨、排気ガス、車両との距離が体力面の負担になります。運転者や通行者から苦情を受ける場面もあり、誘導ミスが事故につながる責任も伴います。一方で現場ごとに配置されるため夜勤は少なく(夜間工事の現場を除く)、日給制で働いた日数に応じて収入が決まる会社が多い区分です。

3号・4号の負担は「緊張の持続」

輸送警備は現金や貴重品を扱うため、手順の厳守と強盗への警戒が常に求められます。身辺警備は対象者の予定に合わせて動くため勤務が不規則で、対象者の安全に直接責任を負う緊張が続きます。どちらも体力面より精神面の負荷が大きい区分です。

号を選ぶときに見落としやすい負荷

  • 1号 — 夜勤・当直の回数と、防災センター勤務なら設備監視の責任(自衛消防技術や防災センター要員の講習を求められる現場がある)
  • 2号 — 夏場の熱中症リスクと、現場が変わるたびの移動時間。日給制は雨天中止で収入が減る
  • 3号 — 重量物の積み下ろしと、決められた手順から外れられない緊張
  • 4号 — 拘束時間の長さと、休日でも呼び出される可能性

号ごとの検定資格と給与の違い|配置基準と労務単価から読む

結論から言うと、警備員になること自体に資格は要りませんが、号ごとに検定があり、資格の有無で「担当できる現場」と「単価」が変わります。警備業務検定は施設警備・交通誘導警備・雑踏警備・貴重品運搬警備・核燃料物質等危険物運搬警備・空港保安警備の6種で、それぞれ1級と2級があります(全国警備業協会「教育と資格」)。

対応する検定 配置が義務付けられる場面 給与の決まり方の傾向
1号 施設警備業務検定、空港保安警備業務検定 空港保安、一定規模の施設で契約上求められることが多い 月給制。夜勤手当・資格手当が上乗せ
2号 交通誘導警備業務検定、雑踏警備業務検定 高速道路と公安委員会指定路線の交通誘導(1級または2級の合格者を1人以上)、一定規模の雑踏警備 日給制が多い。検定合格者は公共工事の労務単価が別建て
3号 貴重品運搬警備業務検定、核燃料物質等危険物運搬警備業務検定 貴重品運搬の現場で合格者の配置が必要 月給制。会社員として固定給が中心
4号 対応する検定なし 法定の配置基準はない 案件単価は高いが求人自体が少ない

検定の取り方は2通り

検定は公安委員会の試験を直接受ける方法と、登録講習機関の特別講習を修了して学科・実技の試験を免除される方法があります(全国警備業協会)。実務では会社が特別講習の受講費用を負担し、2級から取らせるのが一般的です。検定を取る順番は、担当している号の2級から始めるのが基本です。1号なら施設警備業務検定2級、2号なら交通誘導警備業務検定2級を取り、実務を積んでから1級に進みます。1級を持つと現場の責任者として配置されやすくなり、その先には警備員指導教育責任者や機械警備業務管理者といった、営業所ごとに選任が義務付けられる資格が続きます。号を決めることは、どの検定から取り始めるかを決めることでもあります。

号ごとの検定の進み方

  • 1号 — 施設警備業務検定2級 → 1級 → 警備員指導教育責任者(1号)や機械警備業務管理者
  • 2号 — 交通誘導警備業務検定2級(または雑踏2級)→ 1級 → 警備員指導教育責任者(2号)
  • 3号 — 貴重品運搬警備業務検定2級 → 1級。会社の適性審査と社内教育が前提
  • 4号 — 対応する検定はなく、1号・2号の検定と実務経験、社内の選抜で担う

「資格がないと働けない」のではなく、「資格があると配置できる現場と単価が増える」のが警備員の検定の位置づけです。資格なしで働ける仕組みと検定制度の全体像は別記事にまとめています。

READ ALSO — 警備員 警備員の資格は?資格なしで働ける仕組みと検定制度を解説

2号の給与は労務単価で「見える化」されている

交通誘導警備には、公共工事の積算に使われる公共工事設計労務単価があり、令和8年3月適用の全国平均は交通誘導警備員A(検定合格者など)が18,911円、交通誘導警備員Bが16,749円(8時間あたり・国土交通省「令和8年3月から適用する公共工事設計労務単価について」)です。これは発注者が積算に使う単価で警備員が受け取る日給そのものではありませんが、検定合格者(A)と無資格者(B)の差が公的な単価として明示されている点は、資格を取る動機として具体的です。交通誘導警備員Aは15年連続、Bは14年連続の上昇で、人手不足を背景に単価は上がり続けています。

1号・3号の給与は月給と手当で決まる

施設警備と輸送警備は月給制が中心で、夜勤手当・資格手当・役職手当が上乗せされる構造です。同じ1号でも、日勤のみの商業施設と、24時間常駐で夜勤が組み込まれる防災センターでは手当の分だけ月収が変わります。3号は現金を扱う責任の重さから、警備員の中では固定給が安定している区分ですが、業者数が少ないため求人は限られます。

未経験が入りやすいのは1号と2号|向き不向きの判断基準

結論から言うと、未経験の入口は1号(施設)と2号(交通誘導・雑踏)で、求人数・教育体制・資格の取りやすさのどれを見てもこの2つに集中しています。警備員数は587,848人(令和6年末・警察庁)で60歳以上が47.0%を占め、人手不足が続いているため、1号・2号は年齢を問わず採用の門戸が広い区分です。

未経験が1号と2号のどちらを選ぶかの判断基準

  • 屋内で天候に左右されず、月給で安定した収入を望む → 1号(施設)。夜勤を受け入れられるかが分かれ目
  • 体を動かす仕事が苦にならず、早く働き始めて日数分の収入を得たい → 2号(交通誘導)。暑さ寒さと対人対応を受け入れられるかが分かれ目
  • 人の多い場所で動線をさばく仕事に興味がある → 2号(雑踏)。土日祝とイベント時期に働けるかが分かれ目
  • 将来的に3号・4号を目指す → まず1号か2号で検定2級を取り、社内で異動の実績を作る

1号に向いている人

規則正しい手順を守り、単調な業務を続けられる人、緊急時に落ち着いて初動を取れる人に向いています。長時間の立哨と巡回があるため、屋内とはいえ立ち仕事の体力は必要です。夜勤が続く現場と日勤のみの現場があるので、求人で勤務形態を確かめることが重要です。

2号に向いている人

屋外で体を動かすことが苦にならず、運転者や通行者に対してはっきりした合図と声かけができる人に向いています。交通誘導の体力面の負担と軽減の工夫は交通誘導警備はきつい?で扱っています。検定2級を取ると高速道路や指定路線に配置できるようになり、単価と担当現場が広がります。

3号・4号を目指すなら

3号は現金輸送を担う大手警備会社の採用が中心で、運転免許と社内の適性審査を経て配属されることが多い区分です。4号は元警察官・元自衛官などの経験者や、社内で実績を積んだ人が担うのが実態で、未経験の直接採用は非常に少ないです。どちらも「まず1号か2号で警備業務に慣れ、検定を取り、社内で異動する」のが現実的な道です。

年齢構成から見た入口の広さ

警備員は60歳以上が47.0%、70歳以上が20.9%を占め、30歳未満は10.4%にとどまります(令和6年末・警察庁)。この年齢構成は、警備業が定年後の受け皿になっていると同時に、若手と中堅が少なく、資格を取れば早く上の役割に進みやすいことも意味します。1号・2号は年齢の上限を設けない求人が多く、体力が続く限り働ける一方、資格と役職の階段を上がるなら30代・40代のうちに検定2級・1級、警備員指導教育責任者へ進む人が有利です。号を選ぶときは「いま入りやすいか」だけでなく、「その号でどこまで上がれるか」を合わせて見ておくと、5年後の年収の差になります。

向いている号をAIで整理する

自分の体力・生活リズム・対人の得意不得意から号を絞るとき、次のプロンプトを使うと判断材料が整理できます。

あなたは警備業界に詳しい転職アドバイザーです。警備業法の1号(施設)・2号(交通誘導・雑踏)・3号(輸送)・4号(身辺)の違いを踏まえて、私に向く号を判断してください。
私の条件:
- 年齢と体力(例: 45歳、長時間の立ち仕事は可、夏の屋外は不安)
- 希望する勤務形態(例: 夜勤は月4回まで、月給制希望)
- 対人対応の得意不得意(例: クレーム対応は苦手、合図や声かけは可)
- 取得済みの資格・運転免許・職歴
出力は「向く号とその理由」「避けたほうがよい号とその理由」「入社前に求人票と面接で確かめるべき項目5つ」の3つに分けてください。

シゴトのホント編集部

号の違いは「どこで、何を守るか」の違いで、きつさの種類も給与の決まり方もそこから派生しています。未経験なら1号か2号から入り、担当する号の検定2級を取るのが、担当できる現場と単価を広げる最短の順番です。求人票では号の表記だけでなく、夜勤の有無・日給か月給か・検定取得の支援があるかを確かめてください。

まとめ

  • 1号〜4号は警備業法第2条の区分で、1号が施設、2号が交通誘導・雑踏、3号が輸送、4号が身辺。営む業者は2号8,800・1号6,974・4号708・3号662(令和6年末・警察庁)
  • 勤務形態と体力負担は屋内か屋外か、常駐か派遣かで決まる。1号は夜勤と単調さ、2号は屋外環境と対人トラブル、3号・4号は緊張の持続が主な負荷
  • 検定は6種で1級・2級があり、高速道路や指定路線の交通誘導には合格者の配置が必要。交通誘導警備員A18,911円・B16,749円(令和8年3月適用・国交省)と、資格の有無が単価に表れている
  • 未経験の入口は1号と2号。屋内・月給・夜勤なら1号、屋外・日給・体力なら2号。3号・4号は検定と社内異動で目指す

参照ソース

FAQよくある質問

警備員の1号と2号の違いを一言で言うと何ですか?

1号は事務所・住宅・商業施設・駐車場などの施設で盗難等の事故を防ぐ業務、2号は人や車両が雑踏する場所や通行に危険のある場所で負傷等の事故を防ぐ業務です(警備業法第2条)。1号は建物の中に常駐して巡回・監視・受付を行い、2号は工事現場やイベント会場など屋外で人と車を誘導する仕事が中心です。

未経験から始めるなら何号警備が入りやすいですか?

業者数で見ると2号(交通誘導・雑踏)が8,800業者、1号(施設)が6,974業者と多く(令和6年末・警察庁)、求人も1号・2号に集中しています。体力に自信があり日給制で早く働き始めたい人は2号、屋内で安定した勤務形態を望む人は1号が入口になりやすいです。3号(輸送)と4号(身辺)は業者数が少なく、経験者や社内異動で担うことが多い区分です。

警備員に資格は必要ですか、号ごとに違いますか?

警備員になること自体に資格は不要で、法定の新任教育を受ければ働けます。ただし高速道路や公安委員会が指定した路線の交通誘導には検定合格者の配置が義務付けられており、警備業務検定は施設・交通誘導・雑踏・貴重品運搬・核燃料物質等危険物運搬・空港保安の6種で、それぞれ1級と2級があります。

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